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2010.7.14 【池】
Novel stage / Fun Fiction:LοV
《深まる闇》
ぽちゃん……。
水面で弾ける滴の音がした。
(水場なんて、近くにあったかな……)
ぴちゃん……。
ルヴニールはぼんやりとした意識の中で滴り落ちる水滴の音を聞いていた。
規則的に聞こえてくる音は、ただでさえはっきりしない感覚を更にあいまいにしてしまう。
(……なんだろう……眠たいよ)
『眠れ』
身体の下の地面が震える。いや、地面ではない。広い池。湖。海。とにかく広がる水面の上にルヴニールは横たわっていた。
本来ならそんなことをすれば直に身体が沈んでしまうはずなのに、そのことに気付いた今、漸く水面に飲み込まれていく感覚がある。
『全てを忘れ、我が掌の上で眠れ……』
池の底から水の振動を通して聞こえてくる低い男性の声。疑問を抱く暇すら許されず、青年は池の底へと沈んでいく。
黒いタールのような池の水は元より動くつもりのない青年の身体を絡め取る。
(おやすみ……)
元々ぼんやりしていた青年は、逆らうことなく池の中へと落ちていく。逆らいすらしなかったせいか、一瞬その息を止めていたものの、直に苦しくないことに気付いた。
ゆっくり落ちていく中で、ルヴニールはふと思った。
(パワーズちゃん……どこ、いったんだろ……)
その白い髪の先すら見えなくなって。
ぽちゃん……。
水音だけが、静かに青年の精神世界へ染み渡っていく……。
To be continued...
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