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2010.3.13 【弱】
Novel stage / Fun Fiction:九龍
《弱点》
天香學園、屋上。
「嫌味な位欠点のない成績だな」
皆守甲太郎はいつも通り授業をさぼって屋上でアロマパイプを吹かす。その手にあるのは隣で苦笑を浮かべている転校生の成績表だ。
「そんなことないよ。未だに生活とかは苦手」
彼は言いながらその手にある少し早い昼食を齧る。綺麗な三角形に握られた白飯の中には種を抜いた梅干が覗いている。
「ならその手に持ってるものは何だ」
黙って手を差し出すと転校生も心得ていて、ぽんと置いたのは袋に入ったカレーパン。
くすくすという笑い声を下から聞きながら皆守は袋を破り、パンにかぶりつく。
「……お前に弱点とかあんのかな」
呟きが風に流れる。
しばしの沈黙。
「いっぱいあるんだけどな」
返された呟きもまた、風に乗って流れていく。けれど、言葉にはまだ続きがあった。
「でも、弱いって自覚していれば、補う方法もいっぱいあるよ」
Fine.
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