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2010.1.20 【捨】
Novel Stage / original:Absoetia
《ねこねこ》
アブソエティア王国、首都にある憩いの場の公園。
「にゃあ~ん」
「なぅ」
「みゃおみゃお」
「こら、そこ他のネコの餌取らない! まだこっちにあるんだから」
公園に住む多くの猫達。
彼らに餌を与えているのは、まだ幼い少年だった。
「結構持ってきたけど、足りるかな」
両手で袋を抱えながら、器用に餌を撒いている。
少年が最初に猫たちと会ったのは数日前。
その時から彼らは人懐っこく少年に甘えていた。一緒にいた青年によると、場所も考えて捨て猫が集まっているのだろうとのこと。
それから漸く暇を見つけて、少年はこっそり家を抜け出し現在に至る。
「これも国のせいなのかな。飼う余裕がなくなったとか何とか」
「にゃ~う?」
「あ、はいはい。ゆっくりお食べ」
ねだられてはあげて。繰り返しの中、彼はぶつぶつと呟いている。
「こう、余裕って必要だなぁ……」
「にゃ~」
「みゃうな」
「あーごめん。もうないんだ」
彼は足元に擦り寄ってくる猫達を撫でながら袋をたたむ。かなり大きかった袋の中身は綺麗に彼らが平らげていた。
餌がもうないとわかって猫達は解散したり、感謝のつもりなのか少年と遊んでいたり。
少年自身もまだ帰るつもりはないのか、残った猫をその辺の草を使って遊んでいる。
「動物が捨てられない、っていうのも大事だな……でもそうしたら遊べないのか」
それは困ったね、と彼は言う。
なお、彼がこの国の第一王位継承権を持つ王子とは誰も気付かなかった。
Fine.