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2010.2.9 【銀】
Novel stage / Fan Fiction:LοV
《歪む理》
呆然としている三人へ少女は言う。
「ここはアケローン大陸、ガヌの呪い森南部。ご存知ですか?」
女性は頷き、青年は首を傾げ、男性は首を横に振る。
しかし女性がすぐに言葉を繋げる。
「しかし神の世界も魔の世界も繋がっているのがこの世界だ。異なる世界から来たという事に何の意味がある」
「更にその世界の外側から来ているのです。お二人は」
少女は更に言葉を繋いでいく。
「そして、もう一つ、おかしな事が起こってます」
空だと思われていたバスケットに入っていた一枚の紙。そこに描かれていたのはこの大陸だというアケローン大陸の地図。
境界線が引かれて、大陸が六つに区切られている。
「先程申し上げたとおり、紅蓮の核石、アルカナは世界で七つ。この地図に描かれているそれぞれの国に一つずつ、これで六つあります」
「残り一つは……」
ヒルダとカイムが、興味なさそうに聞きながら果物を齧る青年を見た。
見られた当人は急に視線が集まってきょとん、としている。
しかしシャーマンは告げた。
「先日、ルキ渓谷の大海蛇、リヴァイアサンが倒されたそうです。
使い魔を従えた、銀の細剣を振るう紅蓮の瞳を持つ少女に」
「馬鹿な!?」
女性が叫んだ。
「それではアルカナの数が合わない!」
「はい。全部で八個になってしまいます」
不思議ですね、と少女が平然と言い、女性はますます訳の判らない顔になった。
「数年前起きた大崩壊によって変わったこの世界は、今も着実に、おかしくなってきているのです」
その言葉は、
「それで貴方にお聞きしたい事、が……」
少女の言葉が途中で途切れる。唖然としたためだ。
何故なら。
「……寝ておりますね」
「こ、こいつは……」
小難しい話が苦手な青年は、お腹がくちくなったこともあり、舟をこぐどころか完全に横になって眠っていた。青年を挟んで少女の反対側に座っていた男性が彼に外套をかけてやっている。
シャーマンは困ったようにくすくす笑い。
ヒルダは額を押さえて苦虫を噛み潰したような顔。
そして。
「……当事者が寝るな!」
ばき。
かなり痛そうな音がテントから響いた。
To be continued...