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2010.9.28 【全】
Novel stage / original
《快楽主義者》
最初、私は世界にただひとつだと思っていられた。
私の目に見えるもの全てが世界だと思っていた。
家族がいて、家があって、通いなれたお店があって。
友達がいて、公園があって。
何もかもが楽しくて、思い通りにならないこともあったけど、いろいろ覚えていった。
去っていく今日が寂しくて、新しく来る明日が待ち遠しかった。
十年流れて、私は世界の広さを思い知らされた。
私は世界にただ一人ぼっちだった。
気がついたら人とあまり話さなくなった。
その場その場は楽しいと思えても明日が楽しいとは思えなかった。
ただ、気が向いたことに手をつけるだけ。
起きている時間は昔より長いのに、何かをやりたいと思うことはなくなった。
生きることが夢を持つことだとしたら、私は生きていないのだろう。
明日を望むことが人生だというのなら、私の人生は終わってしまったのだろう。
その場しのぎの
快楽がなければただの死人。
希望を全て捨てたこんな私でも、あなたは生きていると思うかな?
Fine.
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