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2010.11.27 【冬】
Novel Stage / original
《Oenanthe No.12》
外部からの人間が来て暫くして。
ずっと手が付けられていなかった、かつて変わり者の住んでいた小屋が新たに手を入れられ始めた。
外部から来た客人たちの、住処として。
連れて来た兵士達の威を借りた半ば脅しとも取れる交渉に村長が屈してから、村人達の外部へ対する風当たりは表面上だけ和らいだ。
村長の独断ではなく有力者達で話し合った結果だけに、反感を持つ村人達も表立って反対することは出来なかった。
そして表上普段の行動に戻ったことから、家に篭っていた少女もまた外に出られるようになった。
古びた大きなバスケットを持って森へいく少女は、複雑そうに外の手が加えられていく小屋を通りすがりに眺め、立ち去る。
『ナンシィ』
「セリ」
ふよん、と少女の頭の周りを飛び回る光の弾は少女よりも早く森の方へと飛んでいた。
まるでこの場所から早く立ち去りたいと言うように。
『いこ。祭はやるらしいから、飾り用の植物も集めてこないと』
「……そうね。遅れてしまったものね」
『ナンシィのせいじゃないよ!』
少女の少し落ち込んだようにも聞こえる声に、ひょんひょんとかなり早い勢いで少女の元へと戻ると目の前で左右に飛び回る。
もっとも彼女は別に落ち込んでいたわけではない。
直に微笑んで、軽い足取りで歩き出す。
「私は大丈夫よ。さあ、行きましょう」
外の人たちを気にしていなさそうな様子に光の球は安心してふよふよと森へ向かい、彼女もその後をついていく。
首まで覆うブラウスの中。淡い琥珀色の光を閉じ込めたままに。
Fine.